「平日の睡眠不足を補うために、休日はお昼までたっぷり寝ている」

「午後はすっきりしたいから、1〜2時間はしっかり昼寝をする」

もしあなたがそんな習慣をお持ちなら、少し立ち止まる必要があるかもしれません。

実は、睡眠時間は短すぎても長すぎても、脳卒中などの重大な疾患リスクを高めてしまうことが分かっています

この記事では、睡眠と脳卒中リスクの意外な関係性や、高血圧を引き起こす「睡眠時の無呼吸」のメカニズムについて、分かりやすく解説します。

今日からできる具体的な改善アクションもご紹介しますので、ご自身の睡眠習慣を見直すきっかけにしてみてください。

目次
  1. 睡眠時間と脳卒中リスクの意外な関係性
  2. 高血圧と睡眠時無呼吸症候群が引き起こす負の連鎖
  3. 今日からできる!脳卒中リスクを下げる睡眠改善アクション

1. 睡眠時間と脳卒中リスクの意外な関係性

5時間以下の短眠、9時間以上の長眠は危険

睡眠時間は長ければ長いほど健康に良い、というのは大きな誤解です。

睡眠時間が脳卒中リスクに影響することが分かっています
具体的には、睡眠時間が5時間以下の短い場合だけでなく、長時間睡眠の場合も、脳血管疾患のひとつである脳卒中のリスクが高くなります

データによると、睡眠時間が7〜8時間の人と比較して、9時間以上の人は疾患リスクが23%も高いという結果が出ています

90分以上の昼寝もリスクを跳ね上げる

夜の睡眠だけでなく、昼寝の長さにも注意が必要です。

昼寝時間が30分未満の人と比較して、90分以上の長時間の昼寝をする人は、脳卒中の疾患リスクが25%高いことが分かっています

休日に長く昼寝をしてしまう方は、それがかえって健康リスクを上げている可能性があるのです。

2. 高血圧と睡眠時無呼吸症候群が引き起こす負の連鎖

高血圧から動脈硬化、そして脳の血管疾患へ

高血圧が進行すると、血管が硬くなる「動脈硬化」を引き起こします

これがさらに進行すると、脳梗塞や脳出血といった脳血管疾患や、心筋梗塞などの心血管疾患につながることがあります

脳卒中患者の半数以上が抱える「無呼吸」の恐怖

睡眠の質を大きく下げる原因のひとつが「睡眠関連呼吸障害」です
これは、睡眠中の無呼吸や呼吸機能の低下となる疾患の総称で、代表的なものに閉塞性睡眠時無呼吸症(睡眠時無呼吸症候群)があります

驚くべきことに、脳卒中患者の半数以上に、この睡眠関連呼吸障害があることが分かっています

なぜ無呼吸が血管をボロボロにするのか

寝ている間に息の通り道が詰まって無呼吸になると 、睡眠中に呼吸が停止し、脳が低酸素状態に陥ります

すると、身体は危機を感じて交感神経の活動を高め 、何度も覚醒して睡眠が浅くなり、結果的に深刻な睡眠不足に陥ります

さらに、この状態はさまざまな因子の分泌を過剰にし、血管の内側を覆う「内皮細胞」に障害をきたします
血管がダメージを受けることで高血圧のリスクが上昇し
、最終的に脳卒中の可能性が高まるという負の連鎖が起きてしまうのです

3. 今日からできる!脳卒中リスクを下げる睡眠改善アクション

こうしたリスクを避けるためには、日々の睡眠習慣を見直すことが最も重要です。

今日から以下の3つを意識してみましょう。

  • 睡眠時間は「7〜8時間」を目標に
    極端な短時間睡眠(5時間以下)や長すぎる睡眠(9時間以上)を避け、適正な睡眠時間を確保するよう心がけましょう
  • 昼寝は「20分前後」でスッキリと
    午後の眠気覚ましには、長くても20分前後の短い昼寝にとどめましょう
    90分以上の長時間の昼寝はリスクを高めます
  • いびきや無呼吸が気になる場合は専門医へ
    家族から大きないびきや無呼吸を指摘された場合、閉塞性睡眠時無呼吸症の可能性があります
    放置せず、早めに医療機関を受診しましょう。