
※画像内の人物はAIにより生成された架空のものであり、実在の人物とは関係ありません。
「育休から戻ってきたのに、以前ほどの集中力がない」
「なんとなく元気がなさそうだが、本人に聞いても『大丈夫です』としか言わない」
——育児中の社員を抱える人事・現場責任者の方なら、一度はこうした状況に心当たりがあるのではないでしょうか。
こうした変化を
「本人のやる気の問題」
「時短勤務だから仕方ない」
と捉えてしまいがちですが、実はその背景には、乳児期特有の睡眠の生理的な仕組みが深く関わっています。
本記事では、赤ちゃんの睡眠のメカニズムを手がかりに、育児期の社員に何が起きているのか、そして組織として何ができるのかを整理します。
目次
- 育休復帰後、パフォーマンスが戻らない社員に共通する「見えない負担」
- なぜ「赤ちゃんのいる家庭」の睡眠はこれほど乱れやすいのか
- 3eep planningが考える、育児期の社員を支える睡眠アプローチ
1. 育休復帰後、パフォーマンスが戻らない社員に共通する「見えない負担」
育児中の社員について、次のような変化に気づいたことはないでしょうか。会議中に集中力が続かない、以前よりケアレスミスが増えた、休みがちになる、あるいは「フルタイムに戻したくない」「この働き方を続けられるか不安」といった相談が増える——。
これらは、出勤していても心身の不調により本来のパフォーマンスを発揮できていない状態、いわゆる「プレゼンティズム」の典型的なサインです。プレゼンティズムによる生産性損失は、欠勤による損失よりも大きくなる場合があるとする調査も存在します。加えて、この状態が続くと早期離職のリスクも高まり、採用・育成にかけたコストが十分に回収できないまま人材が流出するという、経営上もったいない結果につながりかねません。
多くの現場で、この状態は「育児との両立が大変だから」という漠然とした理由で片づけられがちです。しかし、その実態を一段掘り下げると、原因の多くは「睡眠不足」という、より具体的で対処可能な要因に行き着きます。
2. なぜ「赤ちゃんのいる家庭」の睡眠はこれほど乱れやすいのか
赤ちゃんの睡眠は"分割式"——多層性睡眠という生理的な事実
赤ちゃんは、大人のようにまとまった時間眠るのではなく、1日に何度も睡眠と覚醒を繰り返す「多層性睡眠」というパターンを取ります。生後1か月以内の合計睡眠時間は約16〜17時間にのぼりますが、これは細切れに何度も分かれて訪れるものです。
睡眠と覚醒が24時間周期(体内リズム)に沿って整理され始めるのは、胎児期後半(妊娠22週頃)から徐々に始まり、実際に日中と夜間の区別がつくようになるのは生後2か月頃からとされています。生後4か月では総睡眠時間が約15時間まで減り、生後6か月になってようやく連続して眠れる時間が最長6時間ほどに伸びる、というのが一般的な発達の目安です。
つまり、生後半年近くは「まとまった夜間睡眠」自体がまだ十分に確立されていません。これは家庭内の工夫や努力だけで急に変えられるものではなく、発達段階に伴う生理的な特性なのです。

※本画像はAIにより生成されたイメージです。
赤ちゃんに多い「動睡眠(レム)」も、大人の睡眠を分断する
赤ちゃんの睡眠は、体が動く浅い眠り「動睡眠(レム睡眠)」と、体の動きが少ない深い眠り「静睡眠(ノンレム睡眠)」でおよそ半分ずつ構成されており、成人の場合レム睡眠の割合が約20%程度であるのと比べて、その割合はかなり高くなっています。
レム睡眠の役割の一つは、その日に得た情報を整理・消去することだと考えられています。赤ちゃんにとっては見るもの・聞くもののすべてが新しい情報であるため、大人よりも整理に時間がかかり、結果として眠りが浅く動きの多い時間帯が増えます。加えて、乳幼児突然死症候群(SIDS:健康状態や既往歴からは予測できないとされる、乳幼児期の睡眠中の心肺停止)への配慮から、多くの保護者は赤ちゃんの様子を夜間に何度も確認します。これも決して過剰な心配ではなく、自然な保護行動です。
こうした「赤ちゃん側の生理的な特性」と「保護者側の自然な配慮」が重なることで、育児期の家庭の睡眠は、本人の意識や工夫だけでは解決しきれない構造的な状態に置かれます。
3. 3eep planningが考える、育児期の社員を支える睡眠アプローチ
育児期の睡眠課題は、「赤ちゃんの発達生理」「大人の睡眠衛生」「働き方・勤務制度」という、性質の異なる複数の専門領域が絡み合っています。そのため、人事担当者や現場の上司だけで対応策を組み立てようとしても、どこから手をつければよいか判断が難しく、また家庭ごとに事情が大きく異なるため、画一的なマニュアルでは十分に機能しないというのが実情です。
3eep planningでは、こうした複雑さに対して「3eep Approach」という一連のプロセスでご支援しています。まず対象となる社員層の睡眠に関する実態を丁寧に把握し(現状把握)、その結果をもとに管理職向けの理解促進や、本人向けの睡眠教育・セミナーといった実践的な支援を行い(実践支援)、その後の変化を次の改善につなげます(効果測定)。個々の家庭に踏み込んだ指導をするのではなく、「なぜ今こういう状態にあるのか」を科学的根拠とともに組織全体で理解し、無理のない支援体制を設計していくことを大切にしています。
まとめ
赤ちゃんの睡眠が細切れで乱れやすいのは、発達の過程における自然な生理現象であり、育児中の社員本人の努力不足や甘えではありません。むしろ、この事実を経営者・人事担当者が正しく理解しているかどうかが、育休復帰者のパフォーマンス回復のスピードや、長く安心して働き続けてもらえるかどうかを大きく左右します。個人の睡眠不足を個人の問題として放置せず、組織としての健康経営の一部として捉え直すことが、これからの人材定着において重要な視点になっていくはずです。
【組織の責任者・ご担当者様へ】
従業員や組織メンバーの「睡眠負債」は、見えない業績低下やメンタル不調の最大の原因です。
弊社では、丁寧な現状把握と独自の「3eep Approach」を用いた、法人・組織向け睡眠改善プログラムのご相談を承っております。
▼ セミナー・プログラムの詳細・お問い合わせはこちら
▼ 課題解決のヒントになる資料を無料でダウンロードいただけます
